2022.01.11

「高校中退」「未経験」、悩みながらも辿り着いた正社員への道 34歳/中卒/タカシ

経済的な理由で小さい頃から様々なことを諦めてきたタカシさん。
高校中退後は、家計を支えるために様々なアルバイトをして過ごします。 その後、32歳から始めた就職活動では、「未経験」「学歴」「年齢制限」といった様々なハンデがありました。
何度も心が折れそうになりながらも、1年半の就職活動を経て無事に内定を獲得。
今回はそんなタカシさんの心境に迫りました。

自分の意見が伝えられない、物静かな学生時代

小さい頃から家にあまりお金がなく、保育園や幼稚園には行けていませんでした。
引っ越しの回数も多く、小学校2年生頃までで数えても5回は引っ越していたと思います。
そのため中々友人をつくれず一人で遊んでいました。


自分から意見を伝えるのが苦手で、小学4年生の頃には友人や先生に頼まれて、「嫌だ」と言えず学級委員にもなったこともあります。

授業では図工の時間は好きで、特に絵を描いたり彫刻を彫るのが得意でした。
私が授業で作った作品が授業内で参考に使われたり、行政の展覧会に出展され表彰をされたことも。
しかし中学生に上がると、両親の離婚や借金の返済など家庭内の問題が立て続けに起こり、学校以外で悩むことが増えて次第に学校も休みがちになってしまいます。

その後なんとか高校に入学したのですが、初年度の学費を払うことができなくなってしまい、やむなく退学しました。

初めての就職活動、10代で経験した学歴の壁

それからは「心機一転して生きていこう」と思い、まずは家計を支えるためにも様々なアルバイトに応募します。
しかし学歴が「中卒」だったので書類で落とされることも多く、面接時に学歴を見て「継続力がない」と言われたこともありました。

ようやく働くことができたファストフード店は1日14時間ほど働くような会社で、体調を崩して辞めることに。
「アルバイトをするだけでも経歴が必要なのか」と思い、なんとも言えない歯痒さを感じたのは今でも忘れません。

その後は接客業を中心に様々なアルバイトを複数経験した後、24歳の時に正社員登用ありの契約社員として郵便局で働きはじめました。

郵便局に受かった時は「やっと正社員を目指せる」と思いました。
仕事自体は郵送物の仕分けや接客などアルバイトと同じでしたが、「正社員として働けるのならば」と思い、どんな時でも休まず働いていました。

しかし8年間働いたのち、正社員の方から「正社員の人は足りているから登用は考えていない」との一言が。
ショックも大きく、「正社員になれないのならばいる意味はない」と思い、辞めることにしました。

30代から始めた本格的な就職活動


郵便局を辞めてからは清掃業のアルバイトをしながら、正社員を目指して就職活動を始めました。
しかし気づくと自分の年齢は32歳で、「未経験」であることに加えて「年齢制限」も加わりました。

仕事が選べる状況ではないことに気づきました。
さらに追い討ちをかけるようにコロナウイルスが流行。

コロナウイルスの流行に伴い自分の力だけでは就職は難しいと考えて「未経験 就職」で調べたほぼ全てのエージェントに登録しました。

10数社ほどの就職エージェントに登録したのですが、中には「その経歴では正社員になれない」「紹介できる会社はない」と言われたことも。

ー ステップ就職との出会い

「結局一度社会から外れた自分にチャンスはないのか」と思う気持ちと、「まだチャンスがあるのならば頑張りたい」という気持ちの中で葛藤していました。

当時は夜寝る前に、何度も何度も「未経験 30代 正社員」というワードで検索して自分と境遇が近い人の成功例を探していたのを覚えています。

しかしいくら探しても見つかりませんでした。

そのような中、知人の紹介で知ったのがステップ就職でした。

早速面談を申し込みました。
最初の面談では、20代の若い男性のスタッフの方が対応してくれました。

もう1年以上前なので話した内容はあまり覚えていませんが、「学歴や経験だけで諦めてしまうのはもったいない」と言われたのが印象的でした。

ー 会社見学を通して出会ったいい会社


それからは複数の会社の見学に行きました。

見学は面接とは関係なく書類も必要ないので、気軽に参加できたのが良かったです。
幅広い会社の見学に行ったのですが、どの会社も印象的だったのを覚えています。

その中でも不動産の会社は特に印象に残っています。
私は街をつくるゲームが好きなのですが、不動産の仕事もまちづくりに近いと知り、興味を持ちました。

ー 面接までの二週間


「この会社で働きたい」と思い、働く条件を調べると、簿記の資格が必要だとわかりました。

簿記の試験日を確認すると、一週間後の試験に応募ができたため、すぐにテキストを購入して猛勉強しました。
初めて勉強する教科だったため勘定科目などを覚えるのに苦労しましたが、なんとか合格することができました。

また当日予約ができるキータイピングの試験があったため、その場で追加で受けて合格。

他に履歴書や職務経歴書の作成については、ステップ就職のスタッフと行いました。
特に「気持ちは誰にも負けたくない」と思い、志望動機はこだわり抜いて書いたのを覚えています。

面接までの二週間の間はほぼ毎日ステップ就職のスタッフと話をして、これまでの人生を振り返りました。
そして自分の中の価値観を明確にして、「会社を選ぶ理由」を書きました。

間違いなく今までで一番努力をした二週間だったと思います。

ー 不採用の通知

万全の状態で面接を迎えました。
当日は受け答えもしっかりとでき、面接官の方と趣味の話もして、仲良くなることもできました。

しかし手応えはあったものの、面接の結果は不採用。
今回は不動産業界の経験者が応募してきたので、別の方が採用に決まったとのこと。

「ここまで準備をしても不採用になるのか」と思いました。

未経験、30代から就職をするためには生半可な努力では足りないと痛感した瞬間でした。

母の事故と中止した就職活動

その後は2,3社ほど体験や面接を経験したのですが、どの会社もあまり手応えがなく、ステップ就職を利用して4ヶ月が経過。

その頃は自分で50社ほど選考を受けて、2社ほど順調に選考が進んでいたこともあり、徐々にステップ就職との連絡は途絶えていきました。

しかし、どの会社でも最終的には「30代まで正社員の経験がない人は雇えない」という理由で不採用となってしまいました。

そんな時、一緒に暮らしている母が交通事故に遭いました。
入院しなくてはいけないほどの重症で、病院のお金を出すために新たに食品工場でも働き始めたため、朝は清掃、夜は食品工場とダブルワークの日々になりました。

ステップ就職の方からは1ヶ月に一回程度の頻度で連絡がありましたが時間がなかったことから、「就職活動は一度中止します」と伝えました。

一通のメッセージと再び始めた就職活動

それからダブルワークを半年ほど続けました。
気付いたら年も明けて、就職活動を始めてから1年が経っていました。
ちょうど去年の7月頃に母も無事に退院して、時間にも余裕がでてきました。

そして「もう一度就職活動を始めよう」と思っていた時に、ステップ就職の方から連絡が来ました。


他のエージェントでは一度連絡が途絶えるとその後は返信がなかったので、ステップ就職から連絡が来た時は驚きました。

ステップ就職には他にも沢山の方が相談にきていると思います。
それにも関わらず、一度連絡が途絶えた自分にまで気にかけてくれていることに嬉しく思いました。

そのあとは紹介していただいたIT企業に見学へ行きました。
その会社は、経験に関係なく誰にでもチャンスのある環境で、一人一人の育成に力を入れていました。

見学当日は20名ほどの方が参加しており、参加者の中にはITの資格を持っている方もいて「倍率は高い」と感じました。

「しかしやってみなければ分からない」そう思い、面接に進むことに。

ー 人生で一番努力をした一週間

面接は一週間後。
「絶対に受かりたい」と思い、とにかく必死で書類と資格の勉強をしました。

書類については、志望動機と自己PRの作成に力を注ぎました。
志望動機は自分の思いに加えて、人柄が伝わるようにこれまでの人生についても話ができるように一つ一つの出来事を振り返っていきました。

志望動機は自分の軸を明確にした上で書いていきます。

私の場合は最終的に「恵まれない家庭環境で育った人に希望を与える」という軸になりました。

自己PRについては会社の求める人物像を考えた際、「努力し続けられる人」だと聞いたので、これまでの人生のエピソードから、自分の努力してきたエピソードを記入しました。

書類の準備に以上に力を入れていたのが、資格の勉強です。
資格の勉強は「自ら努力し続けられる人」だと伝えられる一番有効な機会だと思い、ITの基礎知識である「ITパスポート」の勉強に取り掛かりました。
一般的に勉強時間が3ヶ月と言われている範囲を仕事終わりの21:00から勉強を始めて、一週間で網羅しました。

特にテクノロジ系は全く知らない英単語ばかりで大変だったのを覚えています。

しかし、他の応募者の中には「自分より学歴や経験がある人が沢山いる」と思うと、もっと勉強をしなくてはならないと思いました。

面接で瞬時に質問をされて答えられないことがないよう、面接の直前までITパスポートの用語を覚えていました。


ー 面接当日の印象

面接官の方は男性の方で、幼少期から今日までの人生を一つ一つ頷きながら、聞いてくださりました。

面接官の方の真剣な眼差しに思わず面接中に涙を落としてしまいました。
自分の中ではうまく話すことができなかったと思い、「また落ちた」と思いました。

そのため、ステップ就職から「無事に内定が出た」と連絡があった際には、喜ぶ前に「本当なのか」と疑問に思ってしまいました。笑
しかし時間が経つにつれて徐々に実感が湧いていき、本当に嬉しかったのを覚えています。
ステップ就職の方が私と同じくらい喜んでくださいました。


※実際のやりとりの様子

はじめて人生が一歩進んだ気がしました。
これまで私は中卒ということや30代で未経験ということで、側から見れば「何もしていない」と思われ、チャンスすら掴めずにいました。

正直16歳の頃に高校を中退してから、本当は何度も、何度も心が折れそうになりました。
落ちた会社は30社以上あります。
落ちるたびにまたはじめからやり直さなくてはなりませんでした。

それでも私の話をひとつも漏らさず真剣に聞き、理解してくれる会社と出会えたことで、最後まで諦めず本当に良かったと思っています。

そして一年半もの長い間、就職活動のサポートをしてくださったステップ就職の皆さまには、「ありがとう」の一言では言い表せないほどの感謝をしています。

入社後と今後の目標

今は6ヶ月間のお試し期間中なので、契約社員として働いています。
仕事内容はテスターをしており、今のモチベーションは6ヶ月しっかり働き抜いて正社員になることです。
※テスター・・・ソフトウェアなどの成果物が問題なく動作するかテストを行うエンジニアの職種

今は覚えることが多く夜22時頃に帰宅する毎日ですが、目標を持って忙しく働けていることがとても嬉しく思います。

時間に余裕ができたら、ITパスポートなどの資格も取得していきます。


ー 入社後のサポートについて

ステップ就職では定着のためのサポートにも力を注いでるのはとてもすごいと思います。
毎月会社の方と、私とステップ就職のスタッフとで3者面談を行っています。

3者面談では普段は聞けない会社の方から自分へのフィードバックが聞ける点やなんでも話ができる機会を設けていただけるのはありがたいです。
ただ自分が言える立場ではないですが、ぜひステップ就職の方々もしっかり休んでください。笑

ー 今後の目標や将来について

今では自分があれほど毎日ネットで探していた「未経験 30代 正社員」に近づくことができました。
自分に近い状況の人はまだまだ沢山いると思います。
なので、まずはしっかりと正社員となり、自分と同じ恵まれない環境にいる人にも「頑張れば夢を叶えられるから大丈夫」と伝えられる人間になれるよう頑張っていきます。


2020年の4月から1年半以上にわたり、ステップ就職を利用してくださったタカシさん。
ステップ就職を信じて利用していただき、本当にありがとうございました。
無事に内定が決まった時は自分のことのように本当に嬉しかったです。
毎月の3者面談で生き生きと働いているタカシさんの話を聞くのが私たちにとっても大きな喜びとなっています。
今後も体調には気をつけて、存分に仕事に打ち込んでください。
応援しています!
ステップ就職のスタッフより


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